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zoom RSS パラレルワールド・ラブストーリー/東野圭吾

<<   作成日時 : 2006/07/15 08:20   >>

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パラレルワールド・ラブストーリー
内容(「BOOK」データベースより)
親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー。

(ネタバレ・感想)再読
 東野圭吾再読計画2006年、ラストを飾るのは「パラレルワールド・ラブストーリー」
 なぜ本書がラストかというと、読みたくなかったのである。思い出さなくていいことは思い出さないようにしてるから・・・。

 本書は記憶改編にまつわる恐ろしくも切ない話である。
 そして、自分の記憶の中でもこの本はかなり想い入れのある本となってしまっている。
 三角関係というやっかいながらも、否応なく選択を強制されるこの心の世界。
 本書を読んだ当時、まさにその世界にどっぷりだった年の翌年だった。1995年2月本書を読んだとき、なぜ今この内容なのかと、偶然も極まれば必然という想いにかられたものだった。

 当時、敦賀崇史の気持ちが本当に理解できた。そうだよなぁと一人合点していた。友人の彼女であろうとも伝えずにはいられない。友情よりも愛情が先にたち自分のことしか考えれなかった。ゆえに敦賀崇史がとても嫌いだったのだ。
 自分は結局、敦賀崇史のようにあざとくもなれなかった。
 惹かれた気持ちはさらけ出したものの、自分の行動が嫌になり結局は逃げたのだ。別に友情を優先させるとかそんなものはなかった。
 しかし、当時は東野さんの書く内容がほんとにリアルに入ってきましたね。

 想い入れが強烈すぎて本書再読は初めてである。
 あれから11年とは長いものだなぁ。記憶は風化しているのに意外と情景が勝手に蘇ってきてしまう。
 しかし、この風化した記憶は本物なのだろうか?本書を読むと少々自信がない。

 本書にもあるとおり、人は都合のいいところをまたは願望をすり替えていつのまにか本当の記憶にしてしまう。
 これは、誰もが経験のあることではないだろうか。
 美しいものはより美しい記憶に、楽しいことはより楽しい記憶に、この本の中ではそれを一歩前進することによって記憶を総て改編してしまうことが可能としている。

 三輪智彦の選んだ道、敦賀崇史の選んだ道。
 「自分は弱い人間だ」と語るが記憶を失おうと思うほどのことではないのではないか?と情けなさを感じたりもしたが、その後はどうしただろうか・・・。
 三輪智彦の研究成果から、元の記憶世界に戻りきちんと3人で決着をつけていると思ってはいるのですが・・・。

 自分は本書を読んで改心?した。逃げた結果は何ももたらさない。後悔という屍の上で永遠に踊り続けなければならないのだ。
 この本を読んだあとの行動は意外にも記憶に鮮明だ。辛く悲しいものではあったが自分に決着がついた点だけは良かった、相手にとってははなはだ迷惑な話ではあるのだろうけど・・・。
 しかし、この記憶も自分の願望により美化されただけのものかもしれない。こんな終わり方でありたいとか、綺麗にかっこよくとか・・・・・。
  誰もが、本当の記憶に踊らされ、消したいと願う、こうだったかな、いやこうだろう、こうだった。と記憶の改編に暇がない。

 人はみな、記憶のパラレルワールドに捕らえられて、その謎を自分で捜しているだけなのではないだろうか・・・。
 これこそ、真実は迷宮入りでしかない。
パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)

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タイトル (本文) ブログ名/日時
「パラレルワールド・ラブストーリー」東野圭吾著、読んでみました。
&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;「パラレルワールド・ラブストーリー」東野圭吾著、読んでみました。 「東野圭吾」著、3作目突入です。「線路は全く違うが、二つの電車が同じ方向に、しかも同じ駅に止まりながら進んでゆく場合が時折存在する。・・・・」で始まる、「敦賀崇史」が「美しい女性(津野麻理子)」に惹かれてゆく序章で一気にこの物語に引き込まれた。主人公と友人「三輪智彦」との篤い友情・信頼が丁寧に描かれている分、親友そしてその彼女「津野麻理子」に対する「美しい心とドス黒い心の... ...続きを見る
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