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zoom RSS ぼくと1ルピーの神様/Vikas Swarup

<<   作成日時 : 2010/01/04 00:55   >>

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ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)
ランダムハウス講談社
ヴィカス スワラップ

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映画よりもいい。今年 ...
映画も原作も面白いの ...
映画とは違った結末タ ...
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(内容紹介)
クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ちとった少年ラム。
警察は、孤児で教養のない少年が難題に答えられるはずがないと、不正の容疑で逮捕する。
しかし奇蹟には理由があった――
殺人、強奪、幼児虐待・・・・インドの貧しい生活のなかで、少年が死と隣りあわせで目にしてきたもの。
それは、偶然にもクイズの答えであり、他に選びようのなかった、たった一つの人生の答えだった。
話題の映画『スラムドッグ$ミリオネア』原作、待望の文庫化!

【ネタバレ・感想】
 作者はインド北部生まれの外交官。
 在職中の余暇を使って4章分を出版社に送ったところ編集者から続きを書くように言われて本書は世に出、ベストセラーになったというエピソードがあるんだそうですね。

 主人公のラム・ムハンマド・トーマスは、ムンバイにあるアジア最大のスラム、ダラヴィに暮らす18歳のウェイターである。
 物語はトーマスが警察に連行されていくところから始まる。
 逮捕の原因はクイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ちとったことにより、まともに学校にも行っていないウェイターが正解できるわけがないと、番組プロデューサーがイカサマ疑惑で訴えたためである。
 厳しい拷問に不正を認めるサインをさせられそうになりながら、直前でトーマスを助ける女性弁護士スミタ・シャー。
 トーマスは女性弁護士に自らの物語を語り始める。
 12の問題を順に振り返りながら、なぜトーマスが答えることが出来たのかを・・・。
 
 そこに見えるものは、政治腐敗、貧困層と富裕層の大きな経済格差、虐待、売春、ヒンドゥー教とイスラム教の対立など、現代インドの抱えるさまざまな問題も明かしていく。
 それぞれのエピソード一つ一つが物語として惹きつけられ、そして考えさせられてしまう内容でありその伏線の示す答えがまた魅力的に感じる。
 次の答えの真実はなんだろうと本を閉じる気になかなかなれない困った本書であった。
 そして総ての問題を示しきった後に物語全部が交差し、また新たな予想外の展開を見せてくれるのだ。
 題名にも入れられた「1ルピー」に秘められて最後の答え・・・。それを神様としたトーマス・・・。
 それは、今のインド社会では当たり前の達観した生き方なのだろうか・・・。

 実際、インドに行ったことはないけど、行った人の話を聞くと非常に怖くもあり、そして魅力も感じるということにつきるが、本書から伺えるインドの深層世界での出来事はあまりに残酷、過酷、無残・・・。
 平和ぼけした自分なんかにはあまりにも衝撃的で受け入れがたい。というより信じたくないという部類のものかもしれない。
 ただ、本書を最後まで読んでいけたのは主人公トーマスが、自分の頭と両手と両足以外何も持たないのに知恵と機転で人生を切り開いていく姿がサクセスストーリーとして妙に惹きつけてくれるからだろう。

 ふと、思い浮かんだ言葉がある。
 「知識は人生を楽しむもの、英智は人生を乗り切るもの」
 この言葉は何かの本で読んだ言葉だが、まさしくこの言葉通りにトーマスは自分の持つ知識のすべてを英智にかえて人生を乗り切ったのだ。
 
 眠れる虎の国インド、本書からはあまりにも非情な世界に足が竦んでしまう。
 しかし、一度は行ってみたいと思うし、いつかそれは叶えたい。
 新年早々から良書に出会えてこのうえない幸せかもしれない。

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