天空の蜂/東野圭吾

天空の蜂
あらすじ(Amazon「BOOK」データベースより)
奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。日本国民すべてを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非情の決断とは。そしてヘリの燃料が尽きるとき…。驚愕のクライシス、圧倒的な緊迫感で魅了する傑作サスペンス。

(感想)再読2回目
本作の刊行後、高速増殖炉「もんじゅ」でナトリウム漏洩事故が起こったらしいのですが、正直記憶があまりありません。
 東野さん自身、「事故後に上梓していたならば、違う結末になっていたかもしれない」との見解をのべられたらしいのですが(これも受売り)、今現在思うところの「天空の蜂」改訂版なんてのも出してもらえれば嬉しい限りですが、ありえないでしょうね。

 この小説は単なる原発反対を主題にはしていません。東野さんは完全な中立な立場での視線を重視されたようです。
 そこから読者は、自分なりの原発感を思考するわけですが・・・・・。

 自分の実家の近くにも原発があります。
 長年そのままでやってきたから、今後も大丈夫などという事はないのでしょうが、危険であることは知っていても、どう危ないのか、どうすれば安全なのか等考えたこともないのです。

 今の日本で「沈黙する群集」はこの原発に限ったことではないと思います。
 政治に関しても、病院のあり方についても、教育についても日本人自身が「沈黙する群集」になりきってしまっている気がしてなりません。

 本音と建前という日本独特のものがあります。
 しかし、今は建前のみになり、そして建前だけの生活に人個人として窮し始めているのではないでしょうか。

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