未完成/古処誠二

未完成
あらすじ(Amazon「BOOK」データベースより)
世界の常識がひっくりかえっても表沙汰にすることができない大事件―二重三重に閉ざされた孤島の射撃場で、何人もの隊員が見守るなか、小銃が消え失せた!事態を完璧な秘密状態のまま解決するという難題に挑むのは防衛庁調査班の朝香二尉と相棒の野上三曹。謎解きと小説の面白さが奇跡のように調和した傑作。

(感想)
 前作のUNKNOWNに続き朝香二尉の殺人のないミステリー。相変わらずの朝香二尉ですがなんとも好きなキャラクターになってしまいました。
 著者からの問題提起は今回も様々な部分に及んでいますが、きちんと伏線のうえにミステリーを溶け込ませる点は上手いなあというところです。

 奥深いといってしまえばそれまでなのかもしれませんが、ハード面、ソフト面ともに未完成な状況を考えれば、やはりこの国、ひいては世界そのものが未だに完成形をみない状況なのでしょう。

 未完成---色々なところで不協和音は奏でられているんでしょうね。
 考えさせられる小説ですが、もう少し問題提起の部分は掘り下げても良かったのでは・・・。
 ミステリーとしては申し分ないと思います。

この記事へのコメント

2006年07月04日 02:02
場違いなコメントを入れてしまいます。

古処誠二さんの『遮断』が第135回直木賞候補作になりました。
豊崎由美さんは、『遮断』を本命視しておられます。
本作は未読なので(Amazonに候補作をまとめて注文したら、配送が7日以降になるようで、ガッカリです)、受賞の有無は想像もつかないのですが、直木を取れば、『未完成』『UNKNOWN』も復刊されるのでは?と、余計なところに期待を掛けてしまいました。(笑)
2006年07月04日 11:59
とうとう直木賞まできてしまいましたか・・・。
いま「ルール」を読み始めたところなのですが、戦争描写が凄惨でなかなか思うようにページが進みません。「遮断」も沖縄戦を描いた作品らしいので持ってはいるのですが、いつ辿り着けるのか・・・。
ほんとに復刊されるといいですね。
 ついでに直木賞獲っちゃってもいいんですよねぇ?

この記事へのトラックバック