クラインの壺/岡嶋二人

クラインの壺 (講談社文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。不世出のミステリー作家・岡嶋二人の最終作かつ超名作。

(ネタバレ・感想)
 岡嶋二人さん第2作目は「クラインの壺」である。
 
 実は、「そして扉が閉ざされた」よりも先に読み始めていたのですが、出だし数ページから中々読み進められなかった本書。
 ところが、中盤を過ぎたぐらいからぐいぐいと面白さが増してきてラストまで一気に読み終わってしまいました。
 
 89年にこの内容が書かれていたのかと思うとほんとにすごい作家さんだったんですね。
 今読んでもなんら色褪せていないし、見事に先見性があると思います。

 しかし、だからこそ最後の結論部分にはさらなる驚きをきちんと用意してもらいたかったですね。
 色んな未解決部分がほぼ未消化のまま横たわり、読んでいるときにドキドキした謎の部分が読み終わったときには逆にイライラする不満になってしまいました。
 
 東野さんもよくこのような読者に読後を預ける感じの終わり方はよくありますが、基本的に謎は解明してからの預け方だと思うのですが、どんなもんでしょうか。
 内容的には面白かったので今後も未読を制覇していきたいものです。

 昔はミーハーにはなるまいと売れっ子を敬遠していた自分ですが、くだらないことをして楽しい時間を失うところでした。やはり売れるにはそれなりの理由があるんですね。
 かなり遅くはなりましたが、東野さんも今や超売れっ子になりましたからね。
 10数年前から夢見たことですが売れてしまうとなんだかこれでいいのかとまたしてもくだらない想いがこみあげてきます。自重。自重。

この記事へのコメント

2008年12月16日 23:32
こちらにもお邪魔します♪
私も先日初めて岡嶋さんの作品を読みました。
『99%の誘拐』だったのですが、20年も前の作品なのに非常に面白かったので、その後も何作か読んでみています。
クラインの壺は岡嶋さんのファンの方から薦めて頂きました。
非常に面白かったし、よくこんな作品を20年前に書いたなぁ~と驚きました。
最後は何だか居心地が悪いような変な感じがしましたが(汗)、それもこの作品の味なのかも・・・と納得しました(笑)
2008年12月18日 12:24
由香さん、こんにちわ。
岡嶋さんが登場した当時は一気に売れちゃって、東野ファンだった自分はなんで東野さんは売れないんだ、と売れ筋拒否を断行しておりました。
以外に読んで見て当時の時代に読んでおけばと後悔しきりです。
岡嶋さんはこの後も数冊読んだのですが、未だ感想をアップできてません。アップ時にはまたお邪魔します。

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  • 【本】クラインの壺

    Excerpt:        『クラインの壺』       岡嶋二人       講談社文庫【comment】超~遅ればせながら岡嶋さんの作品にハマったら、岡嶋さんの作品をお好きな皆さん、『SOARのパストラーレ♪』.. Weblog: ★YUKAの気ままな有閑日記★ racked: 2008-12-16 23:28