少女/湊かなえ


少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
早川書房
湊 かなえ

ユーザレビュー:
告白を超えていない作 ...
未成年者向けケータイ ...
とても読みやすかった ...
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【内容紹介】
 高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。その告白に魅せられた二人の胸にある思いが浮かぶ――「人が死ぬ瞬間を見たい」。由紀は病院へボランティアに行き、重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし、入居者の死を目撃しようとする。少女たちの無垢な好奇心から始まった夏が、複雑な因果の果てにむかえた衝撃の結末とは?

(ネタバレ・感想)
 発売と同時に買い。すぐに読み終えたのだが、なんとも感想を書く気になれない作品で今日まで延びてしまった。
  

 本作はいったい何の小説なのだろうか?
 この作者は、こういった悪の感性に浸かりきった人生でも送ってきたのだろうか?
 読んでいて気持ちが萎えるほどの陰湿さは勘弁してもらいたいものだ。

 「告白」の衝撃はおそらく一作が持つ独特なジョーカーだったような気さえしてくるのだが、2作連続ではインパクトは半減し、内容もなんとも掴みどころのないオチで終わってしまった。

 本作も前作と同様に、ある一方向から鋭い感性で言葉を紡いでいく。
 のだが、やはりそれだけ・・・なのだ。だから・・・という応えは常になにも提示されてこない。

 正直いったい何が言いたいのかさっぱりわからなかった。いや、解らなくても良いのだ感じることができれば・・・。
 だが、前作はそれなりの衝撃を受け、感じることもできた。物語のもつ独特な閉塞感のなかに生み出された人が持つ闇、捉えきれない心の奥で迸った最後の悪意。
 しかし、今回は2番煎じのそしりは免れられないのではなかろうか。
 
 この作品で作者は何を目指したのだろう。人の死とは、自殺に至る過程とは・・・。
 何かを乗り越えて高みに映える小説と、越えられなかった小説の違いは、読者の持つ感性との共鳴も不可欠なのだろうが、根本に根差す説得力がやはり必要であるような気がする。
 本作には、何もないのではなかろうか・・・。

 期待はそれでも薄まりしないのだが、次の小説では、全く違う作品で私たち読者をうならせてもらいたいものだ。
 

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